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命 小学館  柳美里

f0071477_21115997.jpg妻ある男性との恋愛、妊娠、未婚出産、そしてかつての恋人の癌発症。十年分を一気に生きた一年間の哀しく、壮絶な私記。忍び寄る死への覚悟、恋人の裏切り、一人で生きてゆくことへの迷い、やがて誕生する新しい生命への希求。そのすべてをありのままにさらけ出し、血を流しながら綴った自伝。

8年半も前の作品で、当時かなり話題になっていましたが手に取ることはなく、先日図書館でなんとなく気になって借りてみました。かなりいまさらですが・・・^^;

うーん、「感動」というのとはちょっと違います。たしかに文章はうまいのですが、女の強い「念」みたいなものが濃く漂っていて、読んでいてちょっと息苦しくなる感じ。
子供の父はたしかに誠意のない男だったけど、それを選んだのは自分。でもいかに自分がひどい目にあっているか、どれだけ不幸か・・みたいなことがこれでもかというくらい書かれている。そして子供を産むと決めたとはいえ、その後はやっぱり他人任せ。
末期癌の元恋人と同居し、出産までの手続きやら、赤ちゃんが生まれてからの今後のことやら、著者の健康状態までみてもらうような有様。出産にも立ち会ってもらい、自宅に戻ってからもなお、赤ちゃんの世話を手伝ってもらい・・それでも「彼に死なれてしまったら一人で子供を育てていく自信がない」という。出産3ヶ月後に同居していた元恋人が亡くなり物語もおわる。
この後「魂」「生」「声」と続いているようだが、この先、著者がどう「生きて」いくのか読みたいような気もするけど、もういいような気もする。
by ohtanmak | 2009-01-16 21:12 | 読書記録
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