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続・医者が末期がん患者になってわかったこと  角川文庫   岩田隆信・岩田規子

続・医者が末期がん患者になってわかったこと  角川文庫   岩田隆信・岩田規子_f0071477_2132052.jpg脳神経外科助教授の岩田氏はいくつもの困難な手術からたくさんの患者にを助けながらも、皮肉なことに自身が「悪性脳腫瘍に」冒される。脳腫瘍の専門医である彼には自らを襲った病の厳しさのすべてが手に取るようにわかっていた。「いずれ自分は脳死状態になり最期を迎えることになる。それもそう遠くないうちに…」。

本書はそれでも奇跡を信じて受けた三回の開頭手術以降の全記録。
前著は、医師である隆信氏が、自らの症状を患者の立場、医師の立場から冷静に語る口調であったが、
本著は末期がん患者の妻である規子さんが介護する家族の立場から書かれた看護記録である。
患者が病と闘う際、それを支える家族・友人・医師・看護師の一言、思いやりほど心強いものはない。
母も私も手術・入院経験があるだけに作者のいう「患者の気持ち」「介護する家族の気持ち」がよくわかる。
たった一言で頑張れることも落ち込むこともある。

「愛する家族が死と直面している時『とにかくなんとかしてほしい』という気持ちになるのは当然。でもそれでも現実をしっかりと把握して正しい判断を下すだけの冷静さは失ってはならない」
と妻、規子さんは語っている。

一番大事であり、一番難しい・・・。
非常に考えさせれらる1冊だった。
by ohtanmak | 2007-05-01 17:14 | 読書記録

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